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2026/09/09 07:00

前回、

会社から見れば人件費はコストだけど、社会全体で見れば誰かの購買力でもある。

というところまで考えました。

そこで、もう少し極端な話をしてみます。

今問題になってるロボットのモーターなどの部品やAIを駆動させる電力不足の問題が
クリアされて極めて安いコストでロボットが導入できる世界になったとして、

社員100人で回している工場にAIとロボットを導入し、社員10人+ロボット90台で、
今までと同じ仕事ができるようになったとする。

しかもロボットは、

遅刻しない。  
文句を言わない。  
24時間働ける。  
人手不足にもならない。

経営者からしたら、かなりありがたい話です。
僕がその工場経営者なら、たぶん普通に導入を考えます。

人件費は下がる。
生産量は落ちない。
むしろ増えるかもしれない。
利益も出やすくなる。

ここだけ見ると、めちゃくちゃいい未来に見えます。

でも、経済全体で見てみると話が変わります。
今まで100人に払っていた給料のうち、90人分が消える。

その90人は、

スーパーで買い物をする。  
車を買う。  
家賃を払う。  
旅行に行く。  
飲みに行く。

でもロボットは何も買いません。

ロボットは最高の社員だけど、

給料を使って飲みに行かない。
いや別に飲みに行かなくていいんですが、

お金を使わない。

ここが、人間とロボットの大きな違い。


人間は働くだけじゃなく、同時にお客さんでもある。
でもロボットは働いてくれるだけ。
作る側には回ってくれるけど、

買う側には回ってくれない。

ここで、前に見かけたRaoul Palの話を思い出しました。

彼は、「人間は増やせないが労働力は製造できる」
という考え方を提唱しています。

人口が減るなら、AIやヒューマノイドロボットで労働力そのものを増やせばいい。
賛成です。

人手不足はかなり解消されるかもしれない。
でも、労働力が増えることと、人口が増えることは同じじゃない。

人間が100人増えれば
働く人も増える。
食べる人も増える。
服を買う人も増える。
家を借りる人も増える。
遊びに行く人も増える。

でもロボットが100台増えると働く力と電力消費は増えるけど、
経済消費する力は増えない。

ここで初めて、
「ロボットは人間の代わりになる」
という言葉に、少し違和感が出てきました。

労働力としては代わりになる。
でも、人口の代わりにならない。

じゃあ、
日本中の会社が社員を減らして、AIとロボットで生産量だけ増やしたら、
その商品はいったい誰が買うんだろう。

ここまで考えて、ようやく先日先生の言っていた意味がかなり腹落ちしました。

生産力が増えることと、経済が豊かになることは、どうやら同じではない。

そして、この方向性をもっと先まで見据えていた人いた。
イーロン・マスクだ。

第4部へ続く・・・