BLOG 【店長の自由帳】
2026/06/22 10:11
近頃、仕事においてAIが手放せなくなってきました。
以前なら数時間かかっていたことが、数分で終わる。
ニュースを見ていると、
「将来、今現存している約半分の仕事がAIに置き換わる」
「経済が爆発的に成長する」
そんな話を見かけるたびに「たしかに世の中変わるな」と思うと同時にとはいえ、
「そんなすぐに世の中変わらんでしょ」とも思うわけです。
で実際どのくらいのスピードで世界が変わっていくのかを
具体的に調べてみるとおもしろい論調をみた。
スタンフォード大学の教授Chad Joneという経済学者さんが紹介していた話です。
そのおじさんは「AIはたしかにすごい。でも社会はそんなに速く変わらない」と言うんです。
理由は単純でした。
世の中は、一番速い人ではなく、一番遅い人に合わせて進むから。
ふむふむ。その通りだなと思いました。
いわゆるボトルネックってやつですね。
例えば家族旅行。
お父さんだけ準備が終わっていても出発できません。
お母さんがまだ化粧中かもしれない。
子どもがぐずぐずいって出発できないかもしれない。
誰か一人でも準備が終わっていなければ、車は動きません。
会社も同じです。
デザインが一日で終わった。
AIのおかげで商品ページも2時間でできた。
広告も出稿した。
でも商品が工場から届かない。
それなら売れません。
AIで10倍速くなっても、
船便は10倍速くなりません。
通関も10倍速くなりません。
倉庫作業も10倍速くなりません。
結局、一番遅い場所が全体のスピードを決めます。
どんなけでかい入れ物でも注ぎ口が細くなってると
流れはその細い部分のスピードになる。
経済学ではこれを「Weak Link(弱いつながり)」と呼ぶそうです。
鎖は一番弱い輪の強さしか持てない。
どれだけ他を強くしても、一箇所だけ弱ければそこから切れてしまう。
AIのニュースを見ていると、
「全部が一気に変わる」ような気がしてしまう。
けど心配することなかれ、実際はそうじゃない。
いくらAIが優秀でも会社には今までの習慣や社内承認、 現場オペレーションといったインフラがある。
どこか一つでも遅い部分があると、全体はそこに引っ張られる。
インターネットだってそう。スマホだってそう。
便利な技術が生まれた瞬間に世の中が変わったわけではなく。
少しずつ浸透して、少しずつ生活に入り込んで、
気付けば当たり前になっていた。そんな感じです。
なので僕はAIも同じだと思っています。
来年いきなり世界が変わるというより、5年後に振り返った時、
「あの頃から変わり始めていたな」となる気がします。
と考えると、大事なことって一番遅い場所を見つけることなんですよね。
AIで文章作成が速くなった。でも意思決定が遅い。
AIで分析が速くなった。でも実行しない。
AIで生産性が2倍になったのであれば、売り上げも2倍になるはず。
でもならない。なぜならボトルネックが存在するから。
ちなみにうちの会社でもよくあります。
AIと壁打ちしていると、
1時間ぐらいで新商品の企画が10個くらい出てくる。
でも最後に残るのは、
「で、いつ発注するん?」
という問題です。
はい、そうです。ごめんなさい。
I am a ボトルネック。 by 店長

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