BLOG 【店長の自由帳】
2026/06/19 11:27
片付けって難しくないですか?
我が家の冷蔵庫の横に、Amazonから届いた炭酸の段ボールが置いてある。
「あとで開封して整理しよう」
そう思ったはずなんです。
翌日もある。
なんなら一週間後もある。
その頃にはもう家具みたいな顔をしている。
最初は邪魔だったのに、だんだん慣れてくる。
棚に一本ずつ移すのも面倒だし、
「まあ、このままでもいいか」
と思い始める。
会社でも似たようなことがあります。
返信が必要なメール。
対応が困るクライアントへの連絡。
ずっと進まない案件。
本当はそのボトルネックから取り掛かかるべきなのに、
なぜか周辺から片付け始める。
デスクを整理したり。
資料のフォルダ名を整えたり。
関係ない会議に出たり。
やっている感はあるんです。
でも、一番大事なところには触れていない。
たぶん人は、問題を解決するよりも問題に慣れる方が得意なんだと思います。
冷蔵庫の横の段ボールもそうです。
最初は邪魔。
でも三日もすると、
「これでいいか」
という新しい生活様式が完成する。
邪魔になっているという問題は消えていないのに、問題回避技術だけが向上する。
これ、少し怖いですよね。
最近、Xで見かけたイーロン・マスクの話が妙に頭に残っています。
「スピードを制限している要因が何であれ、私はそれを攻撃する」
という言葉です。
かなり物騒な表現ですが、要するに、
会社が前に進まない理由が資金なら資金を取りに行く。
採用なら採用に集中する。
商品開発なら商品開発に張り付く。
とにかく一番流れを止めている場所に向かう。
自分で事業をやっていると、この感覚はわかります。
売上を伸ばしたいと言いながら、
名刺を作り直したり。
デスク周りを整理したり。
SNSのプロフィール画像を突然変えたり。
もちろん全部大事です。
でも本当に会社の成長を止めている原因は、もっと別のところにある。
頭ではわかっていても肝心なことは心が嫌がって後回しにしてしまう。
すると会社は進まない。
家の中の段ボールも邪魔だなと思いながら、
気づけばその段ボールを避けて歩くのが上手になる。
段ボールを開けるのが面倒なんじゃない。
メールを返すのが大変なんじゃない。
その瞬間に感じる小さな不快感を避けている。
整理するのが面倒。
断られるかもしれない。
相手の反応が少し怖い。
値上げを伝えにくい。
だから問題を放置する。
すると不思議なことに、問題は消えないのに、不快感だけは薄れていく。
結局、後回しの正体は「怠慢」ではなく「適応」なのかもしれません。
問題を解決する代わりに、その問題がある世界に慣れてしまう。
人間は問題解決の天才ではなく、環境適応の天才なのかも。
ちなみに僕は今、事務所の片隅に置いてある空段ボールを
二週間ほど育てています。
そろそろ愛着が湧いてきたので危険です。

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